「人工授精AIH」の流れと方法

本エントリーでは、タイミング法の次の段階である人工授精についてご紹介をします。

◆不妊治療の基本的な流れのおさらい

不妊治療では、基本的には治療の段階が進むステップアップ法が採用されています。

まずは自然妊娠を目指し、タイミング法が薦められます。

タイミング法とは、排卵日を特定し、排卵のタイミングに合わせてセックスをすることで、妊娠する確率を引き上げます。

※40歳以降の高齢出産などの場合などは、いきなり、人工授精からスタートする場合もあります。

タイミング法で妊娠を目指しますが、妊娠をしないようであれば、排卵誘発剤などを試します。

排卵誘発剤は排卵を促進します。場合によっては、複数の健康な卵子の排卵されることで、妊娠をしやすくします。

今回のエントリーでは、その次の段階の人工授精（AIH）をご紹介します。

◆不妊治療の順番

１，タイミング法

⇒排卵誘発剤

２，人工授精（AIH=Artificial Insemination by Husband）

３，体外受精胚移植(IVFIET)

４，顕微授精（ICSI)

◆人工授精とは（AIH)

人工授精（AIH）とは、男性の精子を、女性の子宮内にカテーテルで直接流し込む方法です。

この段階で、主なターゲットになるのは、不妊の原因が主に男性側にある場合です。精子が少ない、精子が子宮内を進んでいかない、勃起不全など、女性の膣内で射精が出来ない場合に、有効な治療法です。

この治療法は、自然にセックスする場合と、妊娠する可能性は変わらないと言われております。つまり、妊娠率は女性の妊娠率に依存することになります。

排卵誘発剤と併用しなければ女性に負担の少ない治療法ですが、人口受精が成功する場合は、6回目以内と言われており、7回目以降の成功率は急減すると言われています。保険が使えず、自由診療のため費用が高くなり、2万円程度が目安となります。

それでは、人工授精についての具体的な流れについて、具体的にご紹介します。

◆人口受精の流れ

１，生理日～10日以内（排卵日の推測）

排卵日を特定するための基礎体温をチェックすると、生理から14～18日目が低温期としています。

低温期が終わると、排卵が始まり高温期になります。しかし、受精する前に排卵日の特定しないと、人工授精の準備が薦められないので、その特定作業をする必要があります。

※排卵誘発剤を使う場合には、生理開始から5日目までに決める必要があります。

２，生理日11～12日前

人工授精では排卵前までに、準備があります。超音波検査で卵胞や子宮内膜の成長を確認したり、排卵検査薬で黄体形成ホルモン（LH）を測定して排卵日の特定をする必要があります。

３，生理13日～排卵日

妊娠しやすいように、排卵から24時間以内のタイミングで人工授精が出来るように、定期的に通院が必要です。

女性：排卵したかどうかの確認

男性：精子の提出

⇒病院or自宅で精子を採取し、提出します。提出された精子は、顕微鏡で良好運動精子の数をカウントし、 女性が感染症にかからないように、遠心分離器にかけて洗浄・濃縮を行います。所要時間は1時間前後。

４，排卵日当日

カテーテルを使って、準備した精子を子宮に注入します。

◆ステップアップ法関連のエントリー

【はじめての不妊治療】不妊クリニックに行く前に！受診前に知っておきたい知識

【はじめての不妊治療】妊活第一歩！タイミング法の具体的な方法とは！？

【はじめての不妊治療】排卵誘発剤は使うべき！？そのメリットとデメリットをまとめ

【はじめての不妊治療】第二段階「人工授精AIH」とは！？

【はじめての不妊治療】体外授精-胚移植(IVFIET)とは！？